2018.08.16 Thursday

偽モンブランを掴まないための記事 【本物と偽物の比較】

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    こんにちは。

    突然ですが、次の3つのホワイトスターのうち偽物は Ν◆Νのどれでしょう?

     

     

    難易度は高めかも知れません。

    回答は後ほど。

     

    “ついに手にしてしまったモンブランの筆記具。

    いや、ついに手にしてしまったと“思っていた”モンブランの筆記具。

    使うにつれて沸いてくる疑問。

    ネットで調べていくうちに疑問は確信へと。

    そしてもう一本(正規品)購入へ…”

     

    今回はモンブラン マイスターシュテュック クラシックのボールペンの本物と偽物を比較レポートします。

    外観比較で使用するのは3本(+α)、

    マイスターシュテュック/クラシック・プラチナライン/ボールペン

    マイスターシュテュック/クラシック・ゴールド/ボールペン

    マイスターシュテュック/クラシック・プラチナライン/万年筆

     

     

    さて、オークションで手に入れたペンは本物か偽物かという疑問が付きまといます。

    推測するに、オークションで出回っているモンブランの筆記具の半分以上は、写真や状況から偽物(コピー品)だと考えています。

     

    手に入れた経緯を伏せてレポートすることもできるのですが、「情報を後世に残す」というこのブログのコンセプトから、他の誰かが同じような経緯で手に入れたペンがあった場合、真贋が少しでも明らかになるように共有していきたいと思います。

     

    モンブランのボールペンを正規ショップで買うことを考えると、オークションで落札したものは中古といえど格安なため、まともな商品であった場合かなりお得にゲットできたということになります。これはオークションの醍醐味といえますね。しかしながらその分リスクもつきまとうわけで…。

     

    ということで、今回のペンは新品ではなく中古美品。プラチナラインのボールペンの方は箱や説明書などはなくペンのみ、ゴールドの方は正規品の箱も説明書兼保証書もあり、プラチナラインの万年筆は正規品です。

    オークションで中古のものを手に入れた時点で、本物であってもどの年代のモンブラン筆記具なのか不明確であり、偽物である可能性も踏まえて自分なりにいろいろと調べ、そして使っていくうちに今回手にしたプラチナラインのボールペンは偽物と確信しましたので後述していきます。

     

     

     

     

    【真贋判定について】

    左のプラチナが偽モン、右のゴールドが本物

     

    さて、この偽モンブラン(以降:偽モン)ですがなかなかよくできています。

    ぱっと見は本物ではないかというクオリティです。

     

     

    自力でなんとか真贋判定しようと思いましたが、ネットにはシリアルナンバーなどの情報が少なく、近年偽物のクオリティも上がってきている(笑)らしいので、最終的にオークションで落札した品の真贋を正確に判定するにはモンブランブティックに持ち込むという方法しかなさそうです。

    確かに本物の定義をパキッと出すとそれをまたコピーされかねませんのでしょうがないのかも知れません。

     

    ということで、モンブランブティックが近くにないこと、本物の具体的な条件は公開されていない(らしい)ことを踏まえて、あくまで正規品とそれ以外(偽モン)の比較として、現在手元にあるモンブラン筆記具の違いを記録として残していきたいと思います。

     

     

    【スペック比較】

    本物:筆記時の全長140mm、軸径12mm、重さ23

    偽モン:筆記時の全長139mm、軸径12mm、重さ23

     

    左:偽モン  右:本物

     

    スペックを比べてみるとほぼ同じですが、手元の偽モンは全長が1mm短いです。

     

     

    ただし、ペンの全長などは製造された年代によって細かな仕様変更がされてるようで、これだけでは真贋判定できません。

     

     

    【外観比較/ホワイトスター】

    それではまず、外観の比較として天冠の部分からペン先へと順に辿っていきたいと思います。

    モンブラン筆記具の象徴といえるホワイトスター。お洒落ですよね。

     

    左:偽モン  右:本物

     

    ぱっと見は本物のように見えますが、細かく見ていくとホワイトスターの輪郭に滲みが見られる部分があります。

    ホワイトスターは角が丸められた正三角形が2つ重なったデザインをしています。この丸められた角の部分の仕上げが均等ではない(尖っていたりする)のが偽モンです。これはかなりまじまじと見ないと分からないレベルです。

     

    ということで、冒頭の問題の答えは,任靴拭

    正解できたでしょうか?

     

     

     

    また、このホワイトスターのある天冠部分は、本物はねじ式で取り外すことができます。

    ただ、これも正確な文献がなく、製造年代によって外れないものもある可能性がありますので、真贋判定の決定打ではないと思われます。

     

     

    【外観比較/クリップ】

    クリップの外見はほぼ違いがないように見えます。しかし厳密に見ていくとクリップ部分の仕上げが偽モンは甘いです。また、一番のポイントが「GERMANY」の刻印とシリアルナンバーです。

    私が今回、このプラチナラインのボールペンを偽モンと確信した要因のひとつがシリアルナンバーです。

     

    モンブラン筆記具のクリップ部の刻印には、ライカカメラのような角張ったデザインのフォントが使われています。

     

    左:偽モン  右:本物

     

    刻印の「GERMANY」の“A”の部分のフォントですが、偽モンが通常のAに対して、本物のAは上部が角張っています。もしかしたら製造年による仕様変更とかで過去の本物も通常のAである可能性はありますが、現行品のAは上部が角張ったフォントが使われています。また、製造年代によっては「W-GERMANY」(西ドイツ)と彫られているものもあるようです。

     

     

    そして、肝心のシリアルナンバーです。

    手元にある偽モンのシリアルナンバーは「IW1666858」。実はこれと同じシリアルナンバーのペンが世界中に存在しているようです。シリアルナンバーの重複に気づくにはGoogle検索で、

    「モンブラン XXXXXXXXXXはシリアルナンバーの数字の部分)」

    で検索するとヒットする確率が高いです。

     

    手元にあるシリアルナンバー「IW1666858」は海外の掲示板で発見しました。

    しかも現在もこれと同じシリアルナンバーのボールペンがヤフオクでも出品されています。

    ※出品者も偽物(コピー品)と気づいていない可能性がある

     

    厳密にモンブラン筆記具のシリアルナンバーの構成や桁数については明記されていないので、アルファベットがどうとか、8桁なのか9桁なのかという部分についての定義は分かりませんが、普通に考えて同じシリアルナンバーは世界に二つとあってはいけません。

     

    ですのでシリアルナンバーは、真贋判断のひとつの有力な材料であることは間違いなさそうです。

     

    ※シリアルナンバーが付きだしたのは1989年のベルリンの壁崩壊後、東西ドイツ統合以降製造から(およそ1991年〜)とされていますので、クリップリングの刻印が「W-GERMANY」あるいは「GERMANY」(レーザー刻印ではない)の場合は、逆にシリアルナンバーが付いていないものが正と考えられます。

     

     

     

    次にクリップの部分ですが、正面から見た分についてはほぼ同じと前述しました。

     

    左:偽モン  右:本物

     

    クリップ裏側にも刻印があるのですが、偽物の刻印は「Made in Germany」、本物は「Pix®」です。

    ただこれについてもはっきりとした文献はなく、製造年によって変わっている可能性はあります。

    現にPix®に変わったのは1991年からとされています。これ以前の刻印は「Made in Germany」の可能性もあるわけですね。

     

    左:偽モン  右:本物

     

    クリップ部での本物と偽モンの違いは、クリップ性能にもあります。

    これは実際に厚手のポケットに挿してみないと気づかないのですが、横から見た形状についても若干異なっています。

    偽モンの方が矢印の部分が膨らんでいますね。このため厚めのポケットに挿すときに引っかかりが生じます。

    一方、本物はクリップの先に向けて緩やかにカーブしており、生地がクリップの奥へ入りやすいようになっています。

    このあたりのこだわり抜いた細かな仕上げも本物は流石です。使っていて気持ちいい!

     

     

    【外観比較/三連リング】

    ボールペンの真ん中の部分に当たる三連リングを細かく比較していきます。

    リングの間隔等は同じに見えます。

     

    左:偽モン  右:本物

     

    違いは刻印の深さ。

    刻まれた文字の深さというかくっきり度が、偽モンの場合薄いです。

    手元にある偽モンの「Pix®」の部分は読むのが難しいほど薄いです。

     

    これは偽モンの万年筆にも言えることですが、全体的に刻印が薄い。ニブの刻印などを見れば一発で分かるレベルです。

    また、字体の大きさが偽モンの方が大きいです。

     

    左:偽モン  中:本物  右:本物(万年筆)

     

    一番太い真ん中のリングを細かく見てみると、まず上下がライン取りされています。真ん中のスペースに「MONTBLANC-MEISTERSTUCK-Pix®-」と刻印してあります。

    A”“U”の特殊なフォントは本物も偽モンも同じ。ただ、文字が掘ってある上下のラインとのバランスが悪いのが偽モン。

     

    そして、この三連リングのあたりの仕上げが雑なのが偽モンです。

    黒い樹脂の部分を見てみると歪みがあります。本物はこういった歪みはなく細部まで美しい仕上がりです。

     

    ただ、今まで比較してきた部分も、実際使ってみたり遠巻きで見ただけではまるで気づかないレベルまできていて、偽モン恐るべしと言わざるを得ません。

     

     

    【外観比較/口金】

    左:偽モン  右:本物

     

    最後は口金の比較です。偽モンを使ってみて最初に違和感を覚えるのが筆記感かも知れません。

    ペン先を見ると口金が分厚く、リフィルに対しての穴も大きいので筆記時にペン先がブレます。

    これはいただけません。

     

    上:偽モン  下:本物

     

    口金が分厚いためにペンポイントも若干見にくくなっています。

    最初から装填されていたリフィルも本物なのかどうなのか分かりませんが、印刷されているロゴなどの文字が滲んでいました。

    このままでは使いづらいので、リフィルの先にマスキングテープを巻いて口金との隙間を埋めて使っています。

     

    また、私の手元にある偽モンは大丈夫なのですが、偽モンの中にはフィリル交換の際、同軸からバネが出てくるそうです。そうなってくると軸のクオリティーはその辺の100円ボールペンと同じですね。

     

     

    【まとめ】

    さて、今回、手にした偽モンを隅々まで確認してきました。

    ぱっと見は本物に近いですが、様々な作り込みが偽モンでした(偽物なので当然と言えば当然ですが…)。

     

    ネットでモンブランを購入するときは注意が必要です。特にオークションなどはかなりの確率で偽物に遭遇するリスクがあるので、しっかりと見定めましょう。

     

     

    ◆オークションで偽物を見抜くためのまとめ◆

     

    _菫でシリアルナンバーが確認できない場合は質問する

     偽モンは詳細な画像を載せていない場合がほとんどです。ピンぼけや引いて撮影してある画像は要注意。

     よく「専門的な知識がないため質問には答えられない」といった出品者がいます。専門的な知識がなくても シリアルナンバーの確認くらいできるはずですので、質問してみて何らかの回答をしてこない出品者は怪しいです。

     

    同様に、クリップ裏の刻印の確認、ボールペンについては天冠の部分が外れるかを確認

     これも専門的な知識がなくても現品が手元にある出品者なら確認できるはずです。

    ただ、前述したようにクリップ裏の刻印が無いからといって偽モンという判断はできません。ベルリンの壁崩壊以前のモデル(クリップリングにW-GERMANYまたはGERMANYの刻印のみ)についてはもともとクリップ裏の刻印が無い可能性が高いです。

    現行モデルでいうと、角ばったフォントのGERMANYと同フォントのシリアルナンバー、キャップリングのPix®とクリップ裏のPix®、この4点が揃っていることが本物の判断基準と言えそうです。 

     

    出品者の評価や出品リストを見る

     偽モンを取り扱う出品者は、種類を変えてモンブランのペンばかりを出品していたり、評価数も50以下というケースが多いです。専門知識のない個人出品者でモンブランのペンを大量に持っているというのは一般的にありえない話です。専門知識のあるモンブランマニアが大量のモンブランを持っているならまだしも、です。

     

    入札する前にこの3つを押さえるだけでも、偽モンをかなりの確率で避けることができるはずです。

    また、ネット上には堂々と「モンブランコピー」とうたって模造品を販売しているサイトもあります。定価を切る値段(ボールペンであれば3万円以下)で販売されている場合は疑った方がよさそうです。

     

    悲しいのは、偽モンが溢れているせいで偽モンを本物と思って気づかず使ってしまっている方がいるということです。偽物が出回ることで本物の価値を下げてしまいます。

     

    本物のモンブランは素晴らしい筆記具です。決して安くはない買い物ですが、本物を使いましょう!

    以上、モンブランボールペンのレポートでした。

     

     

    【番外編:偽モンとそっくりさん?の比較】

     

    比較の番外編として、今回の偽モンとなぜか職場にあったヒルトンホテルのアメニティー?とおぼしきボールペンを比較します。

     なぜ比較するかというと、そっくりさん?は明らかにモンブランのボールペンを意識している(と思われる部分がある)からです!

     

    【外観/キャップ部】

     

     

    ペン自体の長さはほぼ同じ。素材はプレシャスレジンではなく、見るからに普通の黒いプラスチックです。

    一番のそっくりポイントはこのクリップの形状!天冠に白いマーカーで星を書きたくなります()

     

     

    クリップは似せながらも回転式ではなく、オリジナリティーのあるノック式!キャップをノックして芯を出す方式です。

     そして見た目の重厚感?とは裏腹に、わずか約10gという軽さ!

     

    ヒルトンホテルに宿泊した際はこのボールペンに出会えるかもしれません。

     

     

    以上、モンブラン マイスターシュテュック/クラシック ボールペン(+α)の比較レポートでした。

    モンブランは筆記具沼の底と定義していたので、これで私の筆記具道楽は一段落ついたと言っていいです。

    ※あくまで一段落なのでまだまだ欲しいものはあります

     

    ではまた!

     

    2018.07.24 Tuesday

    至高のシャープナー!エル・カスコ M430-CN

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      夏本番となり、朝晩冷房無しでは過ごせなくなってきました。

      いささか机に向かうのが億劫になる気候ですが、いかがお過ごしでしょうか。

       

      夏の暑い夜はどこかの高校生のように、部屋にこもって汗をだらだら流しながら鉛筆で建築物を描くのがお勧めです。

       

      そんなときは、ペットボトルに入った冷たい水と何本かの鉛筆、そしてモチベーションが上がる鉛筆削りが欠かせません。

       

      以前、モチベーションが上がるポケットシャープナーをレポートしましたが、今回は「ポケット」ではない方のシャープナーをレポートしていきたいと思います。

       

      このシャープナーは前々からずっと欲しかったのですが、その値段からなかなか手が出ず見送っていました。しかし、ずっと気になっていたモノをそのままにしておくわけにはいきません。

       

      オークションで状態の良い物がお安く出品されていたのでポチリ。

      晴れて迎え入れることができたわけです。

       

       

      そのペンシルシャープナーは、

      エル・カスコのシャープナー「M430-CN」。

       

      コンパクトでありながらこの重厚感。

      おそらくこれ以上の鉛筆削りは無いでしょう。

       

      ネットにもそれほど情報が無いので使い方と細部をレポートしていきます。

       

       

       

       

       

       

       

       

       

      【デザインと特徴】

      エル・カスコはスペインのメーカーで1920年に創業されました。

      ヨーロッパの文房具メーカーというと大体は、ドイツかイタリアかイギリスか…といったところですが、こちらはスペイン。

       

      やはり人間の書くという行為において培われてきた長い歴史は、どの国にもあるようです。

      エル・カスコ社もデスクトップアクセサリーの老舗で、その重厚かつ高級感溢れる文房具でコアなファンが多いメーカーです。

       

      シャープナーの他では独特な形のステープラーが有名ですね。

      ステープラーについてもいつか手に入れたらご報告します。

       

       

      特徴としてまず目に入るのが、クロームのハンドルに輝く木製の持ち手ではないでしょうか。

      昔からある一般的なシャープナーの形ですが、素材やデザインが違うだけでこうまで削りたい欲求が変わってくるとは…。

      このシャープナーと対峙したとき、とりあえず無言で木製の持ち手をつまんでしまうことは避けられません。木に触れたい衝動はもはや人間の生理現象と言えます。

       

       

      クロームの部分はピカピカに磨かれ、前面にはエル・カスコのロゴが。

      これがまたかっこいい。

      ファーバーカステルといいエル・カスコといい、なんでこんなにメーカーロゴがかっこいいんでしょう!ロゴと言うか、もうエンブレムですね。

      ちなみに裏面はプレーンなクロームとなっています。

       

      指紋はつきますが、使用後のメンテナンスとして柔らかい布で優しく拭いてあげましょう。

       

       

      ハンドル部分には削り具合を調整するつまみがついていて、4段階に変更することができます。

      ローレットの入ったノブを引き出して回転させてマークを切り替えます。

      マークは上に行くほど長く削れるようになります。

      これについては最後の項で比較しながら見ていくこととします。

       

       

      鉛筆を差し込む部分は、よく見るつまんで開けるタイプです。

      鉛筆は日本製のようにガチガチにロックれません。

       

      上面を見てみましょう。

       

       

      窓があります。

       

      なんと、ここから鉛筆が削られるメカニズムを見ることができます。

      なにもそんな窓付けなくても…、という声が聞こえてきそうですが、これがなかなか面白いのです。

       

       

      ドリルが幾重にも配置されていて、ハンドルを回すとまるでピタリと合った歯車のようにくるくると回る様は鉛筆を綺麗に、そして早く削ることに情熱を傾けてきた、メーカーの歴史そのものではないかと思うのです。

       

       

      そして削られた木と黒鉛は真下の引き出しへと落ちてゆきます。

      かなりの大容量。いったい何本の鉛筆を削り終えればこの引き出しがいっぱいになるのでしょうか。

       

       

      引き出しには大きめの持ち手。

      そして持ち手の上には芯の仕上がりを調整するためのヤスリが設けられています。まさに鉛筆への愛情が生み出した、完璧なシャープナー。

       

       

      台にはレバーがあり、レバーを動かすことで本体と机を吸着し固定する仕組みです。

      平らな机でないと効果がありませんが、ピタリと吸着すると微動だにせず素晴らしく削りやすいです。

       

       

       

       

       

       

      【操作方法】

      それでは次に操作方法です。

       

      ・鉛筆の仕上がり具合を調節するレバーを引き出し、好みの位置まで回転させて合わせます。

       かなり強めのスプリングが入っていますので力強く引っ張らないといけません。

       

       

      ・机などの平らな台に置き、台座のレバーを手前から奥(もしくは奥から手前)にゆっくり倒して吸着させます。

       

       

      ・静かにロックレバーをつまみ、鉛筆を確認したらチャック部に差し込みます。

       

      ・本体は机にピタリと吸着しています。鉛筆の端を軽く握り、チャック部に向けて軽く押しながら右手はハンドルに。

       

      ・ハンドルを回すとゴリゴリと大きめな音を立てながら鉛筆が削られていきます。ハンドルを通して伝わる鉛筆が削れていく感触を楽しみます。

      目を閉じ削り上がりを想像しながら、じっくりとコーヒーを挽くように回しましょう。

      鉛筆が削れるときに漂う木の香りを楽しむこともお忘れなく。

       

      半分ほど削れる感触を楽しんだら、次は上部の丸い窓から鉛筆が削られていく様を眺めつつ削ります。

       

      ・削り終わるとハンドルを回す手応えが軽くなるので、再びロックレバーをつまみ ゆっくりと鉛筆を抜きます。

       

      ・鉛筆の先には削りカスがついているので、引き出しの上部にあるヤスリで鉛筆のカスを落とし、必要に応じて芯の尖り具合を整えましょう。

       

       

      ・引き出しに削りカスが溜まってきたら捨てます。

       

       

       

       

       

       

      【削り具合の調節と比較】

      前述したように、エル・カスコ/M430-CNにはハンドルに鉛筆の削り上がりを調節するレバーがついています。

      かなりアバウトな表示ですが、実際どのように変化するのか比較してみます。

       

       

      ちなみに日本製の鉛筆削りのようにピンピンには尖りません。

      日本語を書くのに苦労するのでは?とも思いましたが、意外と大丈夫。前回のレポートにも書いたように、ある程度芯の太さがある方がとめ・はね・はらいも書きやすいですし、意外と細い字も書けます。

       

       

      今回用意したのはトンボのMONOR、2B鉛筆4本。

      2B鉛筆は削ったときの木軸と芯のバランスが一番良いように感じます。

       

      それでは、ハンドルについている調節レバーを下から順に切り替えて削っていきます。

       

      ・一番下のマーク

       

       

       

      ・下から2番目のマーク

       

       

       

      ・上から2番目のマーク

       

       

       

      ・一番上のマーク

       

       

       

      それぞれで削ったところ、画像のような結果となりました。

      鉛筆はかなり湾曲して削れています。

      それはまるで中世の槍のようなシルエットだと思いませんか?

       

       

      別々だと分かりにくいかも知れませんので、4本並べてみました。

      下から上に行くほど長く削れているのが分かりますね。

      一番下と一番上では芯の長さが4mmも違ってきます。鉛筆を尖らせるためではなく、芯の長さを調節するための機能だということが分かりました。

       

      削ってみて分かったのが、一番下が一番スタンダードな削り長だということです。

      一般的な鉛筆削りだとだいたい一番下のマークくらいの長さに削れるかと思います。

       

       

      対象的に一番上のマークだとかなり長くなり、長時間の筆記やスケッチに向く鉛筆に仕上がります。

      2Bという柔らかめの芯だからか、少し強めに筆圧を加えても折れるということはありませんでした。

       

       

      若干 閲覧注意な絵面ですが、削りカスも細かく、削られた木のひとつひとつが小さな螺旋を描いています。

      鉛筆の削れ方と削りカス、どちらも非常に優美な仕上がりとなります。

       

       

       

      さて、今回はついに手にしてしまった究極のシャープナー。

      エル・カスコのM430-CNをレポートしました。

       

      個人的には満点なシャープナーなのですが、こんなものを手に入れてしまったら 今度はファーバーカステル伯爵コレクションのパーフェクトペンシルが欲しくなってしまう…。

      あの美しい木軸を中世ヨーロッパの槍みたいに削ってみたい!という欲望が沸いてしまうのでした。

      すでにパーフェクトペンシルを持っている方は要注目なシャープナーであることは間違いありません!

       

      M430-CNについて、現在は廃盤となっているため中古かデッドストックの入手となりますが、鉛筆好き・シャープナーファンにはたまらない逸品です。

      様々なギミックとこだわりが見られる素敵なシャープナー。

      どこかで見つけたら、ぜひ持ち帰りデスクの片隅に置いてみてはいかがでしょう。

       

      ではまた。

      2018.07.23 Monday

      クラシカルな複合ペン!カヴェコ DIA2 (Kaweco Mat)

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        “一本のペンでビジネスを効率的に”

         

        複合ペンが初めて登場した時に こんなキャッチがあったかは知りませんが、自分がはじめて複合ペンを知って使ってみたときすごく便利で革新的だったことを覚えています。

         

        一番最初に出合った複合ペンは小学生の時、親戚の海外旅行のお土産でもらった、7色を切り替えできる超太軸のレバー式複合ペンでした。

        絵を描いて色を塗るときは、色鉛筆ではなくてその7色ボールペンをいつも使っていた記憶があります。

         

         

        就職してから筆記具に目が向き始めて、少しいいのを持ちたいと買ったのがゼブラのシャーボX。

        シャーボX(LT3)のリミテッドエディションが複合ペンでありながら細軸で、しかも総金属製のため堅牢。

        軸の色も今までの筆記具のような野暮なデザインではなくお洒落な色が揃う、筆記具の新しい時代を感じさせる仕上がりでした。

        シャーボXは今もプライベートバッグの中に忍ばせています。

         

        今こそ様々な複合ペンが発売されていますが、どれも私にはデザインが魅力的に感じられず複合ペン自体から遠ざかっていました。

         

        そんな折、いつも利用する文房具店のショーケースを眺めていると一本の気になるペンが。

        そのときは気に留めるくらいで帰ったのですが、次の日どうも気になってしまう。

         

        メーカーはカヴェコ。そのペンのことを色々調べていくと、軸の刻印からどうも複合ペンらしい。

         

        再度、文房具店に足を運ぶ。

         

        複合ペンらしからぬクラシックなデザイン…。

        これはいいモノだと確信し、すぐさま店員さんを呼んでショーケースから出してもらい試筆させてもらった次の瞬間、ペンを握りしめレジに並ぶ自分の姿があるのでした。

         

        そのような経緯から、今回レポートするのはカヴェコの複合ペン「DIA2」。

        同じ複合ペンのシャーボXやその他ボールペンとの比較を交えながらレポートします。

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

        【カヴェコDIA2のデザイン】

        カヴェコというメーカーについては、以前レポートしたペンシル スペシャルの記事で紹介済みのため割愛します。

         

         

        まずは軸全体から。このクラシカルなデザインがたまりません。

        アールデコ調の太軸で樹脂製、芯の繰り出しは回転繰り出し式。

         

         

        早速、手元にある同じ複合ペンのシャーボXと比べてみましょう。

        シャーボX(LT3)の軸径は9.2mm、重さは19.8g

        一方、DIA2の軸径は13.4mm、重さは37gです。

         

        同じ複合ペンでも、こうもサイズと重さが違うというのが面白い。

        携帯性を重視するなら間違いなくシャーボXですが、筆記の手応えや満足感はDIA2に軍配が挙がります。

        DIA2は筆記具の中でもかなり重い部類に入るのではないでしょうか。

         

        胴軸がアクリル樹脂の割にずっしりとしているのはキャップ側の芯繰り出し機構やクリップが真鍮製、首軸の内側にも金属が使われているためです。

         

        金属製筆記具のような重厚感でありながら、樹脂軸の持ちやすさが楽しめる。

        なかなか深いペンとなっています。

         

         

        DIA2と同じくらいの軸径のペンはというと、パイロットのカスタム74がありますね。

        カスタム74は軸径13.8mm。重さは全然違いますが、長さも142mmDIA2と同じ。

         

         

        キャップにはリフィル切り替えのマークである「.7←R→B」が。

        .70.7mmのシャープペンシルを表しています。

        Rはレッド?でしょうか。デフォルトではオレンジのマーカーが装填されています。

        Bはブラック。通常の黒ボールペン。

         

         

        このRのオレンジマーカーがなかなかに珍しい!

        だいたいの複合ペンでは赤が一般的ですが、オレンジの蛍光インクが入ってます。

         

         

        気になって購入した文房具店に聞いたところ、換えのオレンジリフィルは一本だけ在庫があるとのこと。

        しかしかなりの経年品のためインクが出るかは不明だそうです()

         

        Amazonでもカヴェコの4Cリフィルは取り扱ってないさそうですし、オレンジが無くなったら大人しくゼブラの4C芯でも装填することにしましょう!

        まずは珍しい油性オレンジを目一杯楽しみたいと思います。

         

         

         

        キャップトップにはカヴェコのロゴと樹脂のリングが。

        この樹脂リングのローレットがデザインのポイントです。

         

         

        カヴェコのロゴはペンシル スペシャルのものと大きさは同じ。

         

         

        クリップはアウロラのペンようにアールが効いたデザイン。88と比べて曲がり具合はほぼ同じといえます。

        個人的にこの優雅な曲線のクリップが大好きなのです。

         

         

        珍しいのはクリップにメーカー名が刻印されているところ。

        それでいてごちゃごちゃはせず、ちゃんとデザインの一つとしてまとまっているところが良い意味で憎らしいです。

         

         

        裏に回ると「Kaweco Mat  GEAMANY」の刻印。

        これはプリントではなく彫り込んであるうえに白インクで墨入れしてあるという凝った作り。

        ここ、ポイント高いですよ。

         

        それにしても、このペンの名前をネットで調べるとDIA2複合ペンでヒットしますが、実際の名前は「DIA2」ではなく、「Mat」ではないかと。

        見た目は確かにDIA2のボールペンやメカニカルペンシルと同じですが、「Kaweco Mat」と書いてあるので呼び名はMatでもよいのではないかと思います。

         

         

        キャップリングは丸く加工された二重リングとなっていて豪華さを演出。

        カヴェコのエントリーモデルである「スチューデント」は太いリングが一本ですので、上位モデルたる威風堂々とした佇まいとなっています。

         

         

        ペン先もキャップトップと同じように、ローレットが刻まれた樹脂リングとクロームのリングが施され良いアクセントとなっています。個人的にはこの丸みを帯びた口金よりもDIA(初代)のようなまっすぐな口金が好みですが、複合ペンということで口金のデザインは丸みがあった方がいいのかも知れません。

         

         

         

         

         

        【リフィルについて】

        先ほども少し触れましたがリフィルについて。

         

         

        規格は複合ペンでも一般的な4C芯を使います。モンブラン+リフィルアダプターの記事で大量に4C芯を買ってしまいましたが、今回良い使い道ができました。

         

        しかし様々な4C芯を試したところ なぜかゼブラの4C芯は使えず。装填はできますが、首軸をセットして芯を繰り出しても何かに引っかかって芯が出ません。

        何回か試したのですがやはりダメ。

        規格は同じはずなのになぜでしょう…。

         

        三菱uniのジェットストリームはいけましたので、オレンジがなくなったらあえて色芯にはせず、低粘度インクと油性インクのダブルブラックで運用したいと思います。

         

         

        シャープペンについては0.7mm芯で、どのメーカーのものにも適合します。

        キャップの上部を外して芯を装填するタイプではなく、ペンシルユニットを外して芯をパイプに補充します。

         

         

        当然ながらシャーボXのペンシルユニットとは互換性がありません。

         

        キャップノックの感じはペンシル スペシャルのような軽快さは無く、少し重めのノック感。

        このペンシルのノック感は正直いまいちですが、このペン全体の評価を下げるほどではありません。

         

        各リフィルへの切り替えもひと動作ごとにガチッとした感触で、芯切り替えの時の音は大きめですが変形ロボのようなかっこよさがあります。

        シャーボXの芯切り替えが無音でぬるっと切り替わるのに対して、全く正反対と言える動作音。

        無口で不器用な男性に似合いそうな複合ペンではないでしょうか。

         

         

         

         

        【まとめ】

        さて、今回久しぶりに複合ペンを手に入れた形となりました。

        やはり便利ですね、複合ペン。

        持ち物を最小限に抑えたいときは、まずこのペンの出番かと思います。

         

        隠れ金属軸でずっしり感がありながら、樹脂軸でグリップ感よし。

        太軸なので筆記が安定し指に余計な力が入らないので疲れない。

         

        そして何よりもアールデコなデザインが、今までの複合ペンに無かった持つ喜びも与えてくれます。

         

        しかしながらDIA2のシリーズは文房具店でも見かけることが少ないです。

        カヴェコを取り扱う店舗が少ないだけかも知れませんが、

        廃盤品の可能性もあるため、気になる方は文房具店で見かけたらゲットしてもよいかも知れません。

         

        それでは、また。

        2018.07.11 Wednesday

        カヴェコのペンシル スペシャル 【シャーペンの名作の使い方と、とある比較】

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          みなさん、順調に手書きを楽しんでいますか?

           

          私は万年筆に出会い、普段生活で手書きする機会を増やしてから、改めて日本語の美しさと文字の「とめ・はね・はらい」を意識するようになりました。

           

          万年筆の柔らかなペン先で書く日本語は、この「とめ・はね・はらい」が書きやすく、書いた字が普段よりうまくなったように思うんですよね。

           

           

          それからというもの、ボールペンでも鉛筆でもシャープペンシルでも、日本語を書くときは「とめ・はね・はらい」を意識して書くようになったのです。

          仕事中は殴り書きのような文字になることが多いですが、自分の書いた字が他の人に少しでも読みやすいようにと頭の片隅に置きながら字を書くようにしています。

           

          大袈裟に言うと、万年筆はそうした仕事に対する心の変化をもたらした筆記具と言えるのかも知れません。

           

          それにともなって文字の太さも、万年筆で太めの字を書いているからか、学生の頃とは違って太めのボールペンリフィルやペンシル芯を選ぶようになりました。

           

          やはり太い字の方が「とめ・はね・はらい」が目立って、綺麗な字が書けたように感じるんです。

           

          今回記事にするシャープペンシルも、もともとは0.3mm0.5mmの字幅が好きだった自分が、万年筆の影響で0.7mm以上の太字を使うように変わっていった筆記具のひとつです。

           

          そもそも日本語(特に漢字)は細字であればあるほど書きやすい文字ですが、書きやすさではなく日本語の美しさを表現するという部分に関して、太字の方が適していると感じます。

           

          今回レポートする筆記具はシャープペンシルの名作とされるカヴェコの「ペンシルスペシャル 0.7mm」です。

          そう、今更ですがカヴェコの「ペンシルスペシャル」。

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

          【ペンシルスペシャルの外観】

          メーカーのカヴェコについて ものすごく簡単に書くと、1883年にドイツで創業、1976年に廃業しています。その後1995年に同じくドイツのグットバレット社によって復活(復刻)されました。

          万年筆だとクラシック スポーツというコンパクトなモデルが有名です。

           

          シャープペンシルだとペンシルスペシャルが知られていて、まるで八角形の鉛筆のようにシンプルで軽く書きやすいのが特徴です。

           

          それではまずお洒落なパッケージから順に見ていきましょう!

           

           

          カヴェコの万年筆が描かれた、洒落たデザインの缶ペンケース。

          小学生の時に使っていたカンペンを思い出しますね。デザインもなかなかノスタルジーで、このままペンケースとして使うこともできそうです。

           

           

          開くとペンシルスペシャル登場。

          ペンは斜めに入っています。初見はかなり重厚感のあるペンシル。

           

          取り出してみると見た目とは裏腹に驚くほど軽いです。

          この軽いか重いかという部分においては、個人によってかなり差があるようでして…。

          軽いという人もいれば、ずっしりしているという人もいる。

           

          おそらくですが、万年筆やボールペンを普段使っている人からすると「軽い」で、

          学生さんのように普段から鉛筆やシャープペンシルを使っている人からすると「ずっしり」となるのかと。

           

          軸の素材はアルミで、キャップの部分が樹脂、口金が真鍮となっており、異なる素材が絶妙なペンのバランスを作っています。

           

           

          口金の形状は初期のパイプ一体型モデルですが、現行品は銀色のガイドパイプパーツに変更になっており強度が増しているそうです。

           

          口金の素材が真鍮というのが一つのポイントではないかと思うのです。リアに向けてアルミ&樹脂という軽い素材のため軽くなりすぎてしまうところを、口金部分の真鍮素材のおかげでうまくペン全体のバランスが取れているように感じます。

           

          異素材に加え、表面処理も考えられています。

          軸のアルミ部分は半光沢のラッカー塗装でスベスベ。口金部分はマットな処理でザラザラした手触り。キャップは樹脂のため滑りにくく、芯出しの際は丸い形状と相まって非常にまろやかなノック感です。

           

          軸の形状は八角形で持ちやすさとデザインを両立させています。

          この軸の表面処理でもし丸軸だったなら、かなり滑って持ちにくかったことでしょう。

          かといって鉛筆のような六角形にすれば、カランダッシュの存在に埋もれていたかもしれません。

           

           

          軸には「Kaweco Special 0.7 Germany」の文字。

          この半光沢処理とシルバーの文字のコントラストが絶妙です。

           

           

          キャップは樹脂で、時計のリューズのような形をしています。

          カヴェコといえばこのアールデコ調のキャップデザインですね。ロゴは金属です。

           

           

          このキャップの丸み・大きさもノックのしやすさと深く関わっていて、親指のどの位置でも安定したノック感が得られるよう考えられています。

           

           

          キャップを外せば中には小さな消しゴム、さらに消しゴムを外せば芯を入れる穴が出てきます。

          このあたりは普通のシャープペンシルと同じですね。

          このシャーペンに付いてる消しゴムの役割というのは、字を消すという事ではなく精神安定剤のようなものなのかも。

           

           

          ペンは口金を回せばこのように分解することもできます。

          シンプルな構造です。

           

           

           

           

           

          【ペンシルスペシャルの筆記感】

          ペンシルスペシャルには4種類の字幅に対応した軸が用意されています。

          0.5mm0.7mm0.9mm2.0mm4種類。

           

          0.5mmがおそらく日本で一番普及している字幅ですので太字寄りのラインナップです。

          私は先の理由もあり太字寄りの0.7mmをチョイスしました。

           

          0.9mmは以前にもレポートしたマイスターシュテュック ル・グランがメインで、それ以上の太字はファーバーカステルのエモーションペンシル(1.4弌法△泙燭1.18mm芯を使うヴィンテージペンシルで事足りるからです。

           

          筆記感ですが、ペンのどこを持って筆記するかで書きやすさが変わってくると感じます。

          私は万年筆を使い出してから軸の上の方を持つように持ち方が変わったのですが、その持ち方でペンシルスペシャルを握ると滑って書きにくく感じました。

          アルミ軸に半光沢塗装によるスベスベ感触の影響かと思われます。

           

           

          人によってペンの持ち方は様々ですが、大体の方は中指で筆記をコントロールしているのではないでしょうか。かくいう私もそうなのですが、中指が軸(アルミのスベスベ部分)にあるとなんだか滑って心許ないのです。

           

           

          そこで中指を口金部分に乗せ、人差し指と親指で軸をつまむ、という持ち方にするとグリップ感が増し、安心して書くことができました。

           

           

          または、ペンを支える三本の指すべてを口金部分にあてて握るといいかと思います。

          ただこの持ち方は指に余分な力が入るので、長時間筆記すると親指の付け根が痛くなってきます。

           

           

          せっかくなので芯の太さに由来する文字の太さを比較しましょう。

           

           

          上から、ペンシルスペシャル0.7mm、エモーションペンシル1.4mm、マイスターシュテュック0.5mm、マイスターシュテュック0.9mm

           

          同じ文字を書いてみました。こう比べると違いが一目瞭然ですね。

          私は濃い線が好きなのでBもしくは2Bの芯を入れています。

           

          鉛筆をメインで使っていた小学生の時は、日本語の「とめ・はね・はらい」ということを意識することなく書いていましたが、こうして意識して書いてみると黒鉛の芯で書く文字も濃淡が出てメリハリのある文字になることが分かります。

           

           

           

           

           

          【おまけ〜ある筆記具との比較〜】

          この軸の太さ・重さが何か他の筆記具と似ているなーと思い、探していたら…、

           

           

          ありました!

           

           

          ファーバーカステル9000番記念缶の中にある、使い道の難しい極太軸の鉛筆!

          これと軸の太さが似ています。

           

           

          分かりやすいようにペンシルスペシャルのキャップを外した状態で比べてみると、この通り。

          ペンシルスペシャルは八角形、9000番は六角形ですが軸径はピッタリ。

           

           

          二本並べてみても同じ事がうかがえます。

          鉛筆の削ってある部分から芯の先までの長さと、ペンシルスペシャルの口金の長さも同じです。

           

           

          この超極太鉛筆を実際に使っている人はほとんどいないと思われますが、大きさ・太さの参考になればと思います。

           

           

          久しぶりに仕事でシャープペン帰りするビジネスマンに、また、勉強用の筆記具を鉛筆からシャーペンにアップグレードさせる中学生の方にもとっつきやすいシャープペンシルではないでしょうか。

          普通の鉛筆よりも若干太めの軸に、口金の素材によるペンの筆記バランス。

          まさに日常の筆記習慣を通じて「シャープペンシルの名作」を感じることができるかと思います。

           

          以上、今回はカヴェコのペンシルスペシャルのレポートでした。

           

          ではまた。

          2018.07.04 Wednesday

          チャールストンとエキスパートエッセンシャル 【ウォーターマン ボールペン比較】

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            こんにちは。

             

            今回は前々から気になってはいたものの、手に入れていなかったペンのレポートです。

            いろんなペンを入手して、書いてみて、その情報を残すのが当ブログのコンセプト。まだまだ取り上げていないメーカーのペンがたくさんあります。

             

            その中からウォーターマンを取りあげたいと思います。

            なぜウォーターマンかというと、ずっと気になっていたボールペンが手に入ったからに他なりません。

            そして実際に書いてみて、素晴らしい書き心地に心が躍りました!

             

             

             

            今回レポートするボールペンは、

             

            ・チャールストン/ブラックCT

            ・エキスパートエッセンシャル/ブラックCT

            ・エキスパートエッセンシャル/ブラックGT

             

            の3本。

             

            私が気になっていて最近手に入れたのがその中のチャールストンです。

            このペンがたまりません!

            堪らないポイントは追々レポートしていきます。

             

            左から、チャールストン、エキスパートエッセンシャル(現行)、エキスパートエッセンシャル(旧モデル)

             

            また、エキスパートエッセンシャルについては旧モデルと現行モデルの比較をしていきます。

            新旧の変更点は天冠のデザインだけではありません。

            そのあたりを詳しく見ていきます。

             

            それでは、3本のボールペンを比較を交えながら見ていきましょう。

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

             

            【チャールストン】

            それではこの中では一番のお気に入りであるウォーターマン チャールストンを見ていきましょう。

            ペンのスペックは以下のとおり。

             

             

            長さ:135mm

            重さ:26g

            軸径:12mm

            筆記スタイル:回転繰り出し式

             

             

            ウォーターマンのボールペンというと様々な種類がありますが、だいたいのボールペンが金属軸です。

            それはそれで重量感や高級感もあり良いのですが、真鍮にラッカー塗装という仕上げ上、どうしても筆記時に滑りやすい。

             

            以前にも当ブログで書いたとおり、私も当初は金属軸のボールペンが大好きでした。

            重み=高級感という頭があったからだと思います。

            そういう理由から、買うボールペンはCROSSが多かったですね。初めて持った万年筆もウォーターマンのカレン=金属軸でしたし。

             

            しかし、様々なボールペンを使ってみて、書きやすいのは断然樹脂軸や木軸のボールペンということに気がつきました。※どちらが使いやすいかは人によって違います!

             

            そこでウォーターマンの樹脂軸で太軸を探し始めたのですが、最初はなかなか見つからない。

            片っ端からスペックを調べて、ついに発見!という具合です。

             

            でもチャールストンは結構有名なモデルらしいですね。

             

            このボールペンの特筆すべきポイント(堪らないポイント)は、樽型の胴軸と樽型のキャップだと感じています。樹脂×樽型というベストマッチな組み合わせ。

             

            以前レポートしたパイロットのカスタム74が樹脂×樽型なのですが、この組み合わせは最強なのではないかと個人的に思うのです。

             

             

            樽型に伴う握ったときのフィット感、樹脂軸特有のグリップ感が書きやすさに直結しています。

            人の指先の形にピッタリと寄り添い筆記をサポートしてくれているように感じるのです。

             

             

            次に胴軸とキャップを詳しく見ていきましょう。

             

             

            特徴的な胴軸のリングには「WATERMAN FRANCE」の文字。字体がまた珍しいです。

            リングの上下には凹が二本ずつ入っており、これまた珍しいデザインをしています。

             

            軸径は12mmなのですが、樽型形状のおかげで12mm以上の太軸を握っているような感覚に陥ります。

            12mmの軸径だけでいうとエキスパートエッセンシャルと同じなのですが、握った感じが全く違います。

             

             

            キャップリングはシンプルなシングルリング。天冠にはウォーターマンのロゴが入り、ロゴから流れるようにそのままクリップへとつながっています。

             

             

            キャップを上から見ると、どこかカランダッシュのような佇まい。

             

            しかしキャップに気になる点が…。

            私が持っている個体だけなのかも知れませんが、キャップに分割線があり若干目立ちます(笑)

            プラモデルでは無いのですが分割線あり。

             

             

            少し見にくいかも知れませんが矢印の部分がそれです。クリップの真下と、その反対側に確認できます。製造過程でできるものであれば、手作業でレジンを削り出して磨くといった製法ではないようですね。

            見慣れてくれば気にならなくなるのかも知れませんが。

             

             

            ペンの繰り出し感覚は程よい重さ。繰り出すときの抵抗は、モンブランマイスターシュテュック(重ため)とアウロラ88(軽め)の中間くらい。

            重さの順でいくと、カスタム74>マイスターシュテュック>チャールストン>アウロラ88 でしょうか。

             

             

            繰り出し後はカチッと小気味よくペン先がロックされます。

             

             

             

             

             

            【チャールストンとエキスパートエッセンシャル比較】

            チャールストン(上)とエキスパートエッセンシャル(下)の軸の形を比べてみます。

             

            チャールストンは樽型軸に樽型キャップ。キャップにある程度の太さがあることで、握ったとき親指と一差し指の間に程よい太さのキャップが収まり、筆記の安定につながります。

             

            エキスパートエッセンシャルはオーソドックスな先細りタイプの軸ですが、軸の一番太い部分の軸径が13mmと少し太めにできていてどっしりした印象。

             

             

            それぞれの胴軸の形を比較してみます。

            チャールストンの方がかなりデコられていますねー。

            軸のシルエットを見比べてみると全く違うことが分かります。

             

             

            続いてキャップです。

            こちらもチャールストンがマッシブな樽型に対して、エキスパートエッセンシャルはスタイリッシュな先細りタイプです。

            チャールストンが胴軸が長くキャップが短い構成、エキスパートエッセンシャルが胴軸が短くキャップが長い構成だということも分かります。

             

            二本の素材は、チャールストンが胴軸・キャップ共に樹脂。エキスパートエッセンシャルが胴軸が真鍮・キャップが樹脂です。

            そのため、エキスパートエッセンシャルはチャールストンより10g重く、ややフロントヘビーでずっしりした感触。チャールストンはキャップと胴軸のリングのちょうど間に重心がありバランスのよい軽やかな筆記が楽しめます。

             

            どちらもクリップやペン先、内部の芯繰り出し機構は金属製です。

             

             

            ウォーターマンのボールペンは書き味も良好。

            字幅Fは一般的なパーカータイプのFのリフィルよりも細めで日本語向きといえます。

            ちなみに、リフィルはウォーターマン専用で他のメーカーのボールペンとは互換性がありませんので注意です。

             

             

            リフィルの交換は他の回転繰り出し式ボールペンと同様に、キャップを反時計回りに回して行います。

            チャールストンとエキスパートエッセンシャルどちらもですが、キャップの方のネジがプラスチック製です。

            個人的にこれはマイナス点ですね…。

             

             

            ネジは他メーカーのように両方金属にして精密度を上げて欲しかった。

            気分的な問題かもしれませんがちょっとチープにも感じますし…。

             

            しかしそれを踏まえても、チャールストンの書き味と持ちやすさは、私が持っているボールペンの中でも上位に位置します。

            エキスパートエッセンシャルとチャールストンでは、デザインの好みこそあるでしょうが断然チャールストンがお勧めです。

             

             

             

             

             

            【エキスパートエッセンシャル新旧比較】

            最後に、エキスパートエッセンシャルの新旧モデルの違いに軽く触れていきたいと思います。

            旧型が黒金の方で、現行品が黒銀の方です。

             

             

            ‥郡

             

             

            旧型は金属のプレート埋め込み、現行品は樹脂製でウォーターマンのロゴ。

            世間的には旧型の金属プレート埋め込みの方が人気があるようです。私個人としては樹脂好きなので現行品の樹脂でロゴ入りの方が好みです。

            斜めカットの角度はどちらも同じ。

             

             

             

            ▲ャップリング

             

             

            旧型は上下リングの間にロゴプリント、現行品は太めのリングにロゴ刻印。

            旧型の方が高級感がありますが、プリントという仕様が時代を感じさせますね。

             

             

            現行品は刻印のためメーカー名は目立たなくなり、トリムがクロームということもありスタイリッシュな印象を受けます。

             

             

             

            軸内部の素材

             

             

            旧型はカーボンスチールのような金属、現行品は真鍮素材。

            触った感じも素材は違うように思いますが、ペン全体の重さは新旧変わらず。

            通常ペンの内部機構に使われるのは真鍮が一般的ですが、この旧型のカーボンのような素材は珍しいです。

             

             

             

            さて、今回は初めてウォーターマンを取りあげてみました。

            チャールストンについては樹脂軸+樽型で非常に持ちやすい&書きやすいペンに仕上がっていると感じました。お気に入りの一軍ペンケース行き確定です。

             

            チャールストンはマイスターシュテュックやアウロラのボールペンが好きな方にはピタリとハマるのではないでしょうか。一方、エキスパートエッセンシャルは重量からくる筆記の安定感や高級感があります。ペンに任せて文字を走らせる方や筆圧が弱めの方にお勧めです。

             

            それではまた。

            2018.06.22 Friday

            梅雨時期に気分を上げる筆記具 【ビスコンティ/ヴァンゴッホ グリーン】

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              みなさんこんにちは。

              今日も素敵な文房具で素敵な仕事やプライベートの時間をお過ごしでしょうか。

               

              梅雨に入りじめじめとしてきて憂鬱な気分になりがちですが、本日もお気に入りの筆記具一本を手に気持ちを上げていきましょう!

               

              そんな気分転換にピッタリな筆記具を今回もレポートしていきます。

               

              気分が上がる筆記具とはなんでしょう。

              いつも使っている筆記具もいいですが、華やかな軸の筆記具で気分転換もいいですね。

               

              華やかな筆記具といえば、イタリアの筆記具があります。

              アウロラやデルタのペンに見られるように綺麗なマーブル軸は、ポケットから取り出すときの高揚感と軸を握って書くときのわくわく感がなんとも言えません。

               

               

              同じイタリアのメーカーで、以前も紹介した「ビスコンティ」のヴァンゴッホシリーズ。

              前回のブラウンマーブル軸に続き、今回はグリーンマーブルのボールペンを入手しましたのでレポートしていきたいと思います。

               

              ビスコンティといえば職人が作り出す、複雑なマーブル模様の美しいセルロイド軸が醍醐味。

              ボールペンの軸も万年筆と同様に唯一無二の美しい模様を見せてくれます。

               

              それでは見ていきましょう。

               

               

               

               

               

               

               

               

               

              【グリーンマーブルの軸】

              まずは、その軸を詳しく見ていきます。

               

               

              グリーンとブラウンのアースカラーが複雑に混ざり合い、鮮やかでありながらもどちらかというと落ち着いたペンに仕上がっています。

               

               

              よく見てみるとクリアブラウンの軸をベースに、濃緑〜黄緑の豊かな階調のグリーンが混ぜてあることが分かります。

              まさにヴァンゴッホの繊細なタッチを表現しているといえますね。

               

              軸全体はマーブル軸を締めるシルバーのペン先、キャップリング、クリップで構成されています。

              ビスコンティはゴールドコーティングやバーメイルの金具をあまり見たことがない気がしますね。たいていがシルバーです。(なかにはゴールドの金具を使ったモデルもあるかも知れませんが…)

               

              そこがまたビジネスライクな、洗練された印象を与えてくれます。

               

              軸を握るとセルロイド特有のしっとりとした手触りを楽しめます。

              セルロイドは人によっては滑りやすいと感じる人もいるかも知れませんが、一般的なゴムやプラスチックのグリップとは違う、ビスコンティのペンの個性を感じることができるのではないでしょうか。

               

               

              モンブランやアウロラのようなペン先にかけて胴軸が徐々に細くなるスタイルではなく、まっすぐな胴軸で、グリップポイントからペン先にかけてキュッと絞ってあるような印象です。

              ※上がビスコンティ、下がモンブラン

               

              ヴァンゴッホシリーズはクリップリングがありません。キャップリングから天冠まで一体型のつるんとしたデザイン。

              先ほどのペン先形状もキャップのデザインとマッチしており、実に計算されたデザインといえます。

               

               

              ヴァンゴッホ ブラウン(万年筆)と並べてみるとこの通り。

              万年筆はマキシサイズのため1cmほどボールペンより大きいです。

               

              ブラウンの方は透明な樹脂のため軸の中も透け透け。

              一方、グリーンは透明のブラウンにグリーンのスモークがかかったような軸色です。

               

               

               

               

               

               

              【特徴的なキャップ部】

              先ほどもお伝えしたとおり、クリップリングが無いつるんとした形状のキャップ。

              クリップはヴァンゴッホシリーズでお馴染み、ポンテ・ヴェッキオ橋を象ったアーチ型のクリップです。

               

               

               

              クリップ強度はマイナスドライバーで調整可能。クリップはバネ式で、かなり厚い生地にも挟み込むことができるようになっています。

               

               

              このヴァンゴッホシリーズの天冠が個人的にはかなりお気に入り。

              グリーンマーブル軸でも宇宙に浮かぶ銀河か星雲のような、複雑な模様を楽しめます。

               

               

              ペンケースに差したときにこの美しいつむじ部分が覗く様がたまりません!

               

               

              太めのキャップリングにはお馴染みの彫刻が施されています。

              VISCONTI VAN GOGH」の文字とVマーク。重厚なキャップリングです。

               

               

              キャップからはクリアブラウンのベース軸を通して中の芯繰り出しユニットが見て取れます。

               

               

               

               

              【筆記感〜リフィル交換方法】

              筆記システムは回転繰り出し式。

              しっかりとしたバネが仕込んであり、回転は重めで芯を出し切った時にクッ!とペン先がロックされます。

               

              デフォルトで装填してあるリフィルはなんとゲルインク。

              海外メーカーの回転繰り出し式のペンの場合、たいていは油性インクが装填されていますが、こちらはゲルインク。

              書き始めにかすれることは無く、ヌラヌラとペンを走らせることができます。

               

              ちなみに職場の後輩に何本か海外メーカーのボールペンを試筆してもらったところ、このビスコンティの書き味が一番好評でした。

              やはり最近はジェットストリームのような書き味のライトなペンが主流なため、油性インクのねっとりとした書き味を好まない人も増えてきているのでしょうか。

               

               

               

              キャップリングを持ち、キャップを時計回りに回転させるとキャップを外すことができます。

              胴軸の中には金属の軸が入れてあり、かなりしっかりとした作り。

               

               

               

              おや?ねじ切りが無い?

               

               

              と思ったら金属軸の内側にありました…!

              海外メーカーとしては、なかなかに珍しい構造をしています。

               

               

              リフィルは一般的なパーカーリフィル互換。

              ゲルインクの初期リフィルにはビスコンティのVマーク模様が施され、これが胴軸から若干透けて見えるというニクい演出となっています。

               

              パーカータイプのリフィルを持っていれば、油性インクも楽しめて一粒で二度おいしいボールペンといえましょう。

               

               

               

               

               

              【まとめ】

              さて、今回は雨でどんよりした気分を晴れ晴れさせてくれる、ビスコンティのボールペンをレポートしました。軸はセルロイドのしっとりとした質感。

              イタリアの筆記具ですがシルバートリムとアースカラーという抑えめの色合いで、派手派手というわけでもなく、美しいながら洗練されたボールペンでした。

               

              インクもゲルインクということでサラサラと書き進めることができました。

              (個人的にはサラサラ系だと文字が走っちゃうので油性インクの方が好みですが‥)

               

              やはりイタリアメーカーの軸の美しさは特筆すべき点がありますね。

              特にビスコンティ ヴァンゴッホシリーズの、小宇宙や琥珀や翡翠のような天冠の美しさがお勧めのポイントです。

               

              じめじめした日は続きますが、そんな時こそ晴れやかな軸のボールペンでモチベーションアップを図ってみてはいかがでしょうか。

              それではまた。

              2018.05.24 Thursday

              太軸万年筆が似合う!イル・ブセットのペンケース

              0

                前回の記事でマイスターシュテュック ル・グランのメカニカルペンシルを取り上げました。

                メカニカルペンシルに限らずモンブランの太軸ペンが増えているわけですが、お気に入りのペンであればあるほど粗雑には扱いたくないものです。

                 

                基本的に万年筆を使う人であれば、万年筆を大きめのペンケースに他の文房具と一緒にガサッと入れているかたは少ないのではないでしょうか。

                たいていは、二本差しか三本差し。あるいはとっておきの一本を一本差しのペンシースに大切に入れることでしょう。

                 

                モンブランのマイスターシュテュック ル・グランもしかり、どのようなペンケースが似合うのか。

                純正のケースも確かにいいかもしれませんが、個人的にはペンケースに経年変化を求めたいので除外。

                 

                以前記事で取り上げたMunekawaのペンケースもいいのですが、ル・グランサイズのペンを入れようとすると少し小さいため、他を探すことに

                 

                しかも一本差しがいいのか二本差しがいいのか…。

                 

                現在、手元にあるル・グランのペンはボールペンとメカニカルペンシル。

                この際、ル・グランの万年筆も揃えて三本差しのペンケースに入れてみてはどうだろうとおかしな考えが浮かんでしまいました。

                 

                いやまて、ル・グランの万年筆は値段が高いと一度冷静になりましたが、どうせいずれ買うのだからと、先に三本差しのペンケースを探し出すことにしました。

                 

                条件としては、

                 

                〇伊楮垢

                ▲ールレザー(経年変化を楽しみたい)

                ペンケース内に仕切りがある(ペン同士を干渉させたくない)

                 

                3点。

                 

                何日間か調べた結果、「イル・ブセット」のペンケースがいいのでは?という結論に。

                イル・ブセットといえば、以前にも名刺ケースの記事を書いたことがあり、そのときついでにペンケースもチラッと見ていたことがあったなー、と。

                 

                イル・ブセットの三本差しペンケース。奥に見えるのは以前取り上げた名刺ケース。

                 

                しかしレザー製のペンケースを使う上で気をつけている事があり、ペンの金属部分に悪影響を与えないかという点です。

                今までの経験上、ペンケースの内側に革が貼っていないペンケース(すなわち革の裏地が直接ペンに触れる)の場合、少なからず金属部分に変化が見られたからです。

                 

                革の裏地に染みている薬品なのか革の裏地の成分なのかは分かりませんが、以前、CROSS10金張ペンをペンケースに入れていたところ腐食させてしまった苦い経験があります。

                 

                そのペンケースは革の裏地が直接ペンに触れる作りでした。

                ペンケースの裏地に革の表面が貼ってある土屋鞄のロールペンケースやMunekawaのペンケースではそのようなことが起こらないことから、革の裏地が何かしら関係していそうです。

                ※金張や銀無垢のペンで起こる可能性が高く、クロムメッキやコーティングされたものは大丈夫っぽいです

                 

                 

                 

                さて、イル・ブセットのペンケースに関しては、フラップの裏はレザーが貼り合わせてあり○、ペンを入れるポケットの内側は起毛素材が貼り付けてあり○、ペン先が当たる底の部分のみ革の裏地で△。

                 

                マイスターシュテュックの口金部分の素材が何かは分かりませんが、金張や銀無垢でないのは確かなため大丈夫だろうという判断でイル・ブセットのペンケース購入に至ったのでした。

                 

                そして、三本差しなのだからやっぱりル・グランの万年筆もいるよね!と、なぜかすぐさまモンブラン146もポチってしまう始末。

                146が届くまでの間はマイスターシュテュッククラシックを入れていたのですが、やはりクラシックにはこのペンケースは大きいようで、中でペンがカタカタ動いてしまいます。

                 

                デルタやビスコンティの太めの万年筆を入れてみるとピッタリ。

                やはりこのペンケースには太軸の万年筆が似合いそうです。

                 

                 

                そして実際にマイスターシュテュック ル・グランを入れてみたところ、

                ピッタリではないですか!!

                まさにル・グランのためにあるようなペンケース!

                 

                ということで、いつものように前置きが長くなりましたがイル・ブセットのペンケースをレポートしていきます。

                 

                 

                 

                 

                まずはペンケースの表面ですが、名刺ケース同様に縫い目の無いシームレスな作り。

                イタリアンレザーを使い、フィレンツェの伝統的な製法で作られています。

                ※製造国はタイ

                 

                このつるっとした手触りと芳醇な革の香りがなんとも言えず、これだけで所有欲が満たされます。

                革の匂いはいつまでも嗅いでいられますね。

                光沢があり縫い目の無いデザインから、一段とシンプルな印象を受けます。

                 

                その表面処理からも傷はつきやすいですが、傷も経年変化の一部として楽しむこととしましょう。

                 

                フラップのストッパーは浅く、フラップを少し引っかける程度に差し込みます。

                革がしっかりしているためフラップがストッパーから抜けることはなく、かつ、浅いがゆえにフラップが開きやすくなっています。

                 

                 

                横から見た図。

                下から上に向かって緩やかに太くなるように設計されており、ペンがペン先に向かうにつれて細くなるという形に寄り添うように作られています。

                 

                 

                裏面には「Il Bussetto ITALIAN LEATHER」の刻印とブランドロゴ。

                 

                色は黒と迷いましたがダークブラウンで。

                カラーラインナップは黒・ダークブラウン・レッド・グリーン。他にも色鮮やかな文具店オリジナルカラーもあるようです。

                 

                 

                このダークブラウンのカラーがまた素晴らしい。

                艶やかな加工のせいもあってか非常に深いブラウンで透明感があります。

                同じダークブラウンでもトーンオイルヌメロールペンケースよりもさらに黒に近いダークブラウン。

                経年変化によりどのように色変化していくのか楽しみです。

                 

                 

                 

                そして、特筆すべきはペンケース自体の革がとにかくゴツい!堅牢です。

                ペンをしっかり守ってくれる、そんな感じが溢れ出ています。

                 

                入れたペンは左からル・グランのボールペン、万年筆、メカニカルペンシル。

                ル・グランが軸径約13mmですので、軸径約15mmの149でもゆうゆうと納めることができます。

                 

                 

                最後に、全体像・サイズ感・カラーを他のペンケースと比較してみましょう。

                 

                お持ちのかたも多いであろう土屋鞄のトーンオイルヌメロールペンケースと、コンパクトなペンケースであるMunekawaのペンケース Arch Pen M(二本差し)を比較に用います。

                比較と言っても収納本数はまるで違いますので、あくまでサイズ感を知る参考にしていただけたらと思います。

                 

                万年筆でいうと、

                土屋鞄 トーンオイルヌメロールペンケース:約7本

                イル・ブセット シームレスペンケース:3本

                Munekawa Arch Pen M :2本

                が収納できます。

                 

                 

                縦の幅はロールペンケースと比べると縦は4分の3ほどのサイズ。Munekawaとはほぼ同じくらいのサイズです。

                イル・ブセットは横一列に三本差しとあって、この3つの中では一番横幅がありますね。

                 

                 

                ペンケース自体の厚みは、トーンオイルヌメロールペンケースが5cm、イル・ブセットが3cm、Munekawaが2cm。

                こう見るとロールペンケースのような巻き型ペンケースは、コンパクトに数本万年筆を携帯できる、非常に収納力に優れたペンケースだということが分かります。

                 

                それぞれブランドロゴは前面には出さずにあくまで控えめなのが嬉しいところ。

                筆記具メーカーの純正ペンケースではこうはいきませんよね。

                 

                 

                 

                さて、今回はマイスターシュテュック ル・グランシリーズにピッタリのペンケースとして、イル・ブセットのペンケースをレポートしました。

                 

                 

                大型の万年筆もピタリと収まる収納力と、重厚な太軸万年筆との見た目のマッチング。

                堅牢な作りで鞄の中でもペンに対して圧迫などの影響を受けにくい等、安心してペンを入れておけるペンケースでした。

                 

                艶やかでシームレスな作りはシンプルで上品な印象です。

                まさにとっておきの万年筆を入れるのに持って来いの逸品。

                 

                ラインナップには五本差し、二本差し、一本差しもありますので、持ち歩きたい太軸万年筆の本数に合わせて選んでみてはいかがでしょうか。

                 

                それではまた。

                2018.05.21 Monday

                モンブラン メカニカルペンシル 【クラシック165とル・グラン167の比較と使い方】

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                  こんにちは。

                   

                  最近、モンブランの筆記具が増えてきています。増えるといっても新品をどんどん買っているのではなく、オークションで状態のいいものを物色している次第です。

                   

                  なぜ増えてしまうのでしょう、モンブラン。

                  歴史の長い筆記具は時代ごとにバリエーションがあります。

                  たとえば、現行デザインのマイスターシュテュッククラシック(ボールペン)のバリエーションも大きく3つに分けられるかと思います。

                   

                  ドイツ統一前のモデル:W-GERMANYおよびGERMANY(GERMANもあり?)の刻印、シリアルナンバーなし、胴軸短め

                  ドイツ統一後のモデル:GERMANYの刻印、シリアルナンバーあり

                  現行のモデル:GERMANYの刻印、シリアルナンバーあり、キャップリングとクリップ裏にPix®の刻印あり

                   

                  と言った具合いです。

                  ただ、これは自身がいくつかのマイスターシュテュックを入手して比べるうちに気付いたことであり、モンブランが公表しているものではありません。

                   

                   

                  ボールペンと同じくメカニカルペンシルについてもいくつかのバリエーションがあると思われますが、今回は純粋にモデルごとの比較です。

                   

                  それでは、モンブラン マイスターシュテュックのメカニカルペンシル2種を比較していきたいと思います。

                  モンブランはネットでも万年筆についての情報は多いですが、ペンシルの情報は多くありません。

                  実際に入手して気付いた点を、使ってみた感想を交えてレポートしていきます。

                   

                  比較するペンシルは、

                  モンブラン マイスターシュテュック クラシック165(0.5mm

                  モンブラン マイスターシュテュック クラシック165(0.7mm

                  モンブラン マイスターシュテュック ル・グラン167(0.9mm

                  の3モデルです。

                   

                  165のモデルについては0.5mm0.7mmの二種類が用意されていますね。

                  国内では0.5mmの太さのペンシルが一番ポピュラーかと思いますが、さすがはモンブラン。

                  メカニカルペンシルの字幅については3種類がラインナップされています。

                  ちなみにスモールサイズのモーツァルトは0.7mmのみ。

                   

                  おっと、レオナルド スケッチペン(マイスターシュテュック169)を入れると4種類でした!

                  レオナルド スケッチペンは5.5mmの極太芯を利用のプッシュ式ペンシル。その名の通りスケッチ用ですね。

                  ただこちらはまだ持っていないのでいつか入手したらご報告します。

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                  【クラシック165/スペックとデザイン】

                  こちらはモンブランのメカニカルペンシルの中では一番ベーシックなモデルといえるでしょう。

                  軸径:120mm

                  長さ:140mm

                  重さ:約27g

                  というスペックです。

                   

                  この項では0.5mm0.7mmを同時に扱います。

                   

                  上がメカニカルペンシル、下がボールペン。

                   

                  見た目ですが、ペン先以外はボールペンと全く同じ。

                  ペン先についてもペンシルユニットのペン先の形がボールペンのようなデザインのため、ボールペンの芯を出した状態だとぱっと見、見分けが付かないくらいです。

                  このデザインの統一性はさすが。

                   

                  キャップ分解の図。キャップリングとクリップ裏にPix®の文字が見えます。

                   

                  ホワイトスターはボールペンの時と同じく、回転させると取り外し可能。

                  軽く分解できるようになっています。

                  これ、掃除するときに地味に便利なんですよね。

                   

                  胴軸はマイスターシュテュックではお馴染みのプレシャスレジン。

                  この艶やかな黒と握ったときのキュッと指に吸い付くような手触りは他のペンでは味わえません!

                   

                   

                  書いてみた感じですが、個人的には0.7mmの方がしっくりきますね。

                  0.5mmという細さは製図ペンでよく使うせいか、この軸の太さのペンシルで使うと何か違和感を覚えます。

                  とはいえ、しっかり芯の太さを2種類から選べるのはいいことです。

                   

                   

                  芯の繰り出し機構はキャップを反時計回りに回転させて1mmずつ芯を出す回転ノック式。

                  回転動作はしっかりとした手応えがあり小気味よく芯が出てきます。

                   

                  このメカニカルペンシルだからといって単なるノック式にしないところがいいですね。

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                  【クラシック165/ペンシルユニット】

                  それでは続いて、気になるペンシルユニット部を見ていきましょう。

                   

                   

                  キャップの部分をそのまま上に引き抜くと、消しゴム付きの軸が姿を現します。

                  消しゴムは交換可能でAmazon等で購入できます(10個入りで2000円程します

                   

                   

                  消しゴムは黒いプラスチックのカップにはまっていて、このカップごと交換します。

                   

                  この内部の黒い軸は割れている個体も多いため、それほど強度は高くないと思われます。

                  まあ、ここが割れていても補強すれば全く普通に使うことができるようですが…。

                   

                   

                  内部軸の銀色の部分をつまみ、胴軸を反時計回りに回転して外します。

                  そうすると中からペンシルユニットが顔を覗かせます。

                   

                   

                  黒くて細い部分が芯キャップにあたり、芯を補充する際はこの黒い部分を引き抜いて中に芯を入れます。

                  たまに入るだけ芯を入れる人がいますが、実際は2〜3本がいいようです。

                   

                   

                  実はこのペンシルユニットだけでも筆記が可能です。

                  黒い部分をノックすると先から芯が出てきます。

                   

                  クラシック165自体は回転ノック式ですが、ペンシルユニットは普通のノック式。

                  不思議ですね。どのような構造になっているのでしょう。

                   

                   

                  また、手元にあるペンシルユニットは0.5mm0.7mmでユニットのデザインが違います。

                  これは芯の太さによるユニットの仕様なのか、または製造年代による差なのか、はたまたどちらかが偽物なのか…。

                  0.7mmの方にはMONTBLANCと印刷されていますが0.5mmの方には記載は無し。怪しい…(笑)

                   

                   

                  もし偽物だとしたら相当凝ってますが、真偽の確認は現行の0.5mmクラシック165を買うほかありません。

                   

                   

                   

                   

                   

                  【ル・グラン167/スペックとデザイン】

                  こちらは万年筆でいうところの146と同じサイズのペンシルモデルです。

                  軸径:約15mm

                  長さ:約150mm

                  重さ:約33g

                   

                  こちらもボールペンである161と見た目はほぼ同じ。

                  太い軸が非常に握りやすく疲れにくいです。

                   

                   

                  今ほど見た目が「ほぼ同じ」と書いたのは、ペン先(口金)の長さが若干異なっているからで、この長さの違いがミソなのです。

                  繰り出し機構にについては後述しますが、クラシック165と比べて単に大きさの違いというだけではない秘密があるのです。

                   

                  こちらも天冠にはホワイトスター。

                  私はこのル・グランのホワイトスターが大好きなのです。

                   

                   

                  クラシックとル・グランのホワイトスターの形・大きさは同じなのですが、このル・グランの天冠にちょこんと雪が乗っている感じがなんとも可愛いではないですか。

                  万年筆の149になるとホワイトスターのちょこん度合いが増し、もっと可愛くなるに違いありません!

                  その感動はいつか149を手にするときまで楽しみに取っておくとしましょう。

                   

                  モンブラン マイスターシュテュックのもう一つの面白いところは、ペンのサイズが違ってもクリップの長さは変わらないことです。

                   

                   

                  ル・グランとクラシックを見比べてみると分かりますが、軸の太さは違えどクリップの長さは同じ。

                  私は持っていないので分からないのですが、スモールサイズのモーツァルトのクリップも同じ長さなのでしょうか。気になるところです。

                   

                   

                   

                   

                  【ル・グラン167/芯の繰り出し機構】

                  私がル・グランのペンシルを手にして気付いたこと(驚いたこと)がこれです。

                  そして、前述した口金の長さの違いの秘密はここにあります。

                   

                   

                  なんと芯が回転繰り出し式なのです!

                   

                  これは、ファーバーカステル エモーションペンシルやヤード・オ・レッドのペンシルのような、キャップを回転させた分だけ無段階に芯が繰り出され、逆回転で無段階に芯が収納されるアレです。

                   

                  言ってみればクラシカルな機構ですが、それがモンブランの、それも上級ラインのメカニカルペンシルで味わえるとは思いもよりませんでした。

                   

                  口金の長さの違いはペンシルユニットが無いから、ということになります。

                   

                   

                  芯の補充方法もエモーション ペンシル等と同じで、キャップを開けて芯を入れるタイプでは無く、軸に収納されている芯を取りだしてペン先から入れて使う、というものです。

                   

                   

                  キャップを外してみると大きな消しゴムと、内軸には「0.9」の刻印。

                  一発で0.9mmの芯を入れるということが分かります。

                   

                   

                   

                  さらに消しゴムを外すと、中に芯を収納するスペースが。

                  12本の芯をストックすることができます。

                  このあたりもエモーションペンシルやヤード・オ・レッドと同じで古典的と言えます。

                   

                  ノック式のシャープペンシルが主流の今、この芯が無くなった時の芯入れ替えの儀式というか一連の動作が、またル・グラン167を愛おしくさせる要因の一つでもありますね。

                   

                  芯が0.9mmなのもル・グランに適していると感じます。

                  太いペンから太い文字が出てくると、なんと言いますか安心感があります。

                   

                   

                  あとは太い字幅で豪快に文字を書くだけです!

                   

                  最初から装填されている芯はHB程の硬度のため、柔らかめの芯が好きな方はBや2Bの芯を入れましょう。

                  0.9mmの芯も意外と様々なメーカーから出ており、好みに応じた濃さを選べるようになっています。

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                  【まとめ】

                  さて、今回は2本のモンブラン メカニカルペンシルを比較してきました。

                  太さや重さは違えど、デザインの統一感や同じ長さのクリップを使っていたりと共通点はいくつかありました。

                  そして他のペンシルと比べても、やはり所有満足感が違います。

                  他のペンと同じく素材はレジンと金属なのですが、マイスターシュテュックには歴史の中で培ってきた威厳と格式を感じます。それはペンシルでも同じだということが分かりました。

                   

                   

                  対応する芯の太さもこの2本で3種類と、シーンや好みによって使い分けもでき、好きな方であれば手元のペンをモンブランで統一することができます。

                   

                  書き味は個人的にはル・グランが好みです。

                  黒鉛を使って書く行為でこれほどぶっといペンを握るのは、ファーバーカステルのジャンボサイズ鉛筆以来かと思います。とにかくぶっとくて面白くて書きやすい!

                   

                  マイスターシュテュッククラシック系のペンをお持ちなら165を、ル・グラン系のペンをお持ちなら167を、ボールペンや万年筆と揃えて所有してみるのもいいかと思います。

                   

                  私はル・グランの万年筆を持っていないのですが、次の目標は万年筆の146か149でしょうか。

                  王道ではありますが、まだモンブランの筆記具をお試しでない方は一度使われてみることをお勧めします。

                   

                  それではまた次回。

                  2018.05.10 Thursday

                  FUTAGAMI 真鍮製ペーパーウェイト三角

                  0

                    みなさんこんにちは。

                     

                    徐々に汗ばむ陽気の日も増えてきて、今年も早いもので夏がそこまで来ているといった感じです。

                    これからの季節は窓を開けて仕事や趣味を楽しむ方も増えてくるかと思います(梅雨時以外は)。

                    窓を開けての作業はとても心地いいですよね!

                     

                    そんな時に心配なのが風で不意に書類が飛ぶことではないでしょうか。

                     

                    自身も資料を広げて仕事をしている際に風で机の上がめちゃくちゃになった覚えがあり、それ以来、アンモナイトの化石をペーパーウェイト代わりにして、幾つか机の上に置いています。

                     

                    これはこれでいいのですが、はやり本格的なペーパーウェイトが欲しい。

                    もう少し重さのあるものが…。

                     

                     

                    という欲求に駆られるのは当然の成り行きではないかと思うのです。

                     

                    そこでいろいろ調べてみると、あるではないですか日本製のよいペーパーウェイトが。

                    ペーパーウェイトといえば金属製を思い浮かべていました。

                    金属製といえば、経年変化が楽しめる真鍮製。

                     

                    コハナの真鍮製竹尺を購入したときもそうでしたが、日本製でこだわりのあるプロダクトに心惹かれる傾向にあるのです。

                    そして例外なく再び、真鍮製のデスクトップ小物を購入してしまうのでした。

                     

                     

                    今回は「FUTAGAMI」(フタガミ)の真鍮製ペーパーウェイト三角をレポートします。

                     

                     

                     

                     

                    【パッケージ】

                     

                     

                    ずっしりした真四角の小さな紙の箱。

                    なんとも和風な匂いを漂わせています。

                     

                     

                    箱をそっと開けるとFUTAGAMIのブランド名が入った説明書がお目見え。

                     

                    富山県の高岡で1897年に創業された真鍮の鋳物メーカー「二上」から生まれた真鍮の生活用品ブランドである「FUTAGAMI」。

                     

                     

                    真鍮は使えば使うほど表面の酸化が進み、独特の味わいが出てくる人と場所に馴染んでいく素材です。

                    日常生活に真鍮の製品を置くことでモノと歩む日々が特別なものになり、愛着をもって末永く使い続けることができる。

                     

                    やはりブランドコンセプトが素敵です。

                     

                    説明書の裏側は英語表記となっていて、外国の方にも真鍮と暮らす日常の素晴らしさが伝わる仕様です。

                    また、真鍮の経年変化の特徴である「緑青」についても書かれており、緑青が気になる方への対処方など、鋳物メーカーならではの手入れ情報を知ることができます。

                     

                     

                    説明書の下には和紙に包まれたペーパーウェイトが。

                    丁寧に巻かれた和紙を解くと、黄金色のペーパーウェイト三角が姿を現します。

                     

                     

                     

                     

                    【ペーパーウェイト本体】

                     

                     

                    掌に収まるちょうどいいサイズ感。

                    本体はちょうどピラミッドを上下に二つ合わせたような形をしています。

                     

                    どの面を置いても均等に重みが伝わるようにデザインされています。

                    ありそうで無かったカタチ。

                     

                    真鍮の重みと鈍く輝く表面は、手に持って見ているだけで楽しくなりますね!

                     

                     

                    表面は加工無しのザラザラな面とヘアライン加工された面があります。

                     

                     

                    ヘアライン加工の面と磨かれていないザラザラな面、二通りの手触りが楽しめる他、ザラザラ面はしっかりと紙を押さえる役割を担います。

                     

                     

                    二つある磨かれた面の片方の面にはFUTAGAMIのブランドロゴが。

                    ロゴもでかでかと入るのでは無く、小さく控えめながらもシンプルなロゴのため良いアクセントとなっています。

                     

                     

                    デスク周りにある真鍮製品と一緒に置いてみました。

                    それぞれブランドは違いますがこの統一感。

                     

                    そしてそれぞれが長く使うことで色変化して、味わいのある道具へと変わっていきます。

                    なんだか自分がデスクに座って仕事した時間が見た目として残っているようで嬉しくなりますね。

                     

                    ということで、今回は日本の鋳物ブランド「FUTAGAMI」のペーパーウェイト三角をレポートしました。

                    FUTAGAMIのペーパーウェイトは「三角」以外にも「菱形」と「四角」もありますので気になった方は要チェックです。

                     

                    また、他にも箸置きや鍋敷きなど真鍮製としては珍しいラインナップもあり、揃えたくなります。

                    デザインも和風で品があり真鍮の素材と併せて、日本のわびさびを感じることができるでしょう。

                     

                    それではまた。

                    2018.04.19 Thursday

                    ヴィンテージ万年筆を楽しむ 【モンブランNo22/シェーファー トライアンフニブ】

                    0

                      こんにちは。

                       

                      先月、ヴィンテージな筆記具について記事を書きましたが、その影響か最近は専ら新品の筆記具には興味が無くなり、程度の良い中古筆記具を探してしまっているという悪いクセがついてしまいました。

                       

                      オークションという実際に手に取れない商品で、しかも状態が分かりにくい中古品…。

                      しかし、歴史を見てきた筆記具になぜか惹かれ小傷が多い商品が気になってしまっています。

                       

                       

                      偶然、滅多にお目にかかれない希少な筆記具や、古い品でありながら状態の良い美品が安く入手できるということもあるのがオークションの醍醐味。

                       

                      今回はそんな歴史を感じるヴィンテージ万年筆を二本ピックアップしてレポートしていきたいと思います。

                      その二本とは、しばしば記事に登場するモンブランのコンパクトな吸入式万年筆であるNo22と、シェーファーのタッチダウン式トライアンフニブ万年筆。(モデル名不明)

                       

                       

                      二本とも古いものですが素晴らしい完成度。

                      No22はコンパクトな万年筆でありながらも上位モデルと同じピストン吸入式を備えた1960年代のモデル。

                      シェーファーは細軸に精密なタッチダウン式のインク吸入機構と特徴的なニブを備えた1950年代の代物です。

                       

                      60年から70年近く前の万年筆ですが十分実用に耐え、現代も現役で続く万年筆というスタイルから古くささも感じない、いぶし銀のカッコイイ万年筆と言えるでしょう。

                       

                      それでは、渋めの万年筆の魅力を余すことなく、様々な角度から見ていくとしましょう!

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                      【モンブランNo22】

                      まずはモンブランのNo22からレポートです。

                       

                       

                      第一印象としては「コンパクトで軽い万年筆」といった感じでしょうか。同じシリーズにNo24(標準型)といったサイズ違いもあり、自信の手のサイズなどに合わせて選ぶことができます。

                       

                      長さは以前レポートしたペリカンのM120とほぼ同等でM400よりは少し長いくらいです。

                      M400よりは長いのですが、キャップを外した状態だとM400より短く、かなりコンパクト。

                       

                      上から、ペリカンM120、モンブランNo22、ペリカンM400

                       

                       

                      しかしながらキャップが長いため、キャップを尻軸に差した状態だと14.3cmとなり、重心も合わせてかなり書きやすい万年筆となります。キャップを着けるとちょうどペリカンM400と同じくらいの長さですね。

                       

                       

                       

                      【キャップ/モンブランNo22】

                      それではキャップから見ていきましょう。

                       

                       

                      キャップは嵌合式。胴軸のインク窓には段差が在り、ちょうどキッチリとはまり込む形となっています。

                      キャップの内側にはベロが3枚付いており、これがちょうどいい嵌合感を生んでいます。

                       

                      かなり前の記事で「嵌合式は信用ならん」と書いた記憶がありますが、私が知る嵌合式の万年筆の中ではダントツに信用できる嵌合感です()

                       

                       

                      キャップリングには「MONTBLANC-No22-」の刻印。

                      二重リングとなっていてデザイン的にも洗練された印象を与えています。

                      このモンブランの黒×ゴールドのゴールドの色味が、ゴールドでありながらギラギラせずなんとも落ち着いた絶妙な色合いだと毎回関心します。

                       

                       

                      クリップは短め。

                      現行のマイスターシュテュックのクリップと比べると印象がずいぶんと違います。クリップ先に向かって細くなっているデザインからも、非常にシンプルな印象を受けますね。

                       

                      昔のモンブランの万年筆はマスターピース(現:マイスターシュテュック)以外はだいたいのモデルがこの形状のクリップでした。

                      実際の使用感としてはもう少し太い方が扱いやすいのですが、これはこれでNo22らしくていいです。

                       

                       

                       

                      天冠にはお馴染みのホワイトスターが輝きます。

                      今のホワイトスターと比べると少し輪郭が角張ったホワイトスターだということが分かります。

                      盛り上がった天冠に輝くホワイトスターよりは控えめですが、しっかりと主張していて、ああモンブランの筆記具を使っているという感じがたまらないですね。

                       

                       

                       

                       

                      【胴軸・ニブ/モンブランNo22】

                      次に胴軸・ニブを見ていきます。

                      主軸には印象的な青いインク窓がついていて視認性抜群!インクの容量も十分に入ります。

                       

                       

                      青いインク窓はNo22のデザインの特徴的な部分ではないでしょうか。

                      縦のストライプとなっており、立体的に光を反射します。

                      そして密かにインク窓を彩るゴールドのリング。こうしたデザインも抜かりがないですね。

                       

                       

                      そして個人的にはこのインク窓と主軸の段差が、No22を握ったときにちょうど指の腹に当たるため、握りやすさに一役買っていると感じるのです。

                      軽いうえに握りやすい=疲れないということになります。

                       

                       

                      ニブに目を向けると、特徴的な形をしています。

                      ウイングニブと呼ばれるこのペン先は筆圧に繊細に反応し、とてもシルキーなタッチで書くことができます。ニブに字幅やロゴなどの刻印は一切なく、非常にシンプル。

                      こちらの字幅はEFですが日本製万年筆のFくらいの太さ、そしてペン先の柔らかさから、筆圧に応じてMくらいの字幅にもなる、日本語を書くのも楽しくなる筆記感なのです。

                       

                       

                      横から見ると控えめなペン芯です。

                      どこかウォーターマンのカレンのようなシルエットですね。

                       

                       

                      尻軸にも小さなホワイトスターが配置されています。

                      この上から見ても下から見てもモンブランな演出がなんともニクいです。

                       

                       

                      尻軸を反時計回りに回すとピストンが降りてきます。

                      この小さなボディに吸入式というメカニカルな機構を搭載していて、実に所有感の満たされる逸品です。

                       

                      以上、モンブランNo22のレポートでした。

                       

                       

                       

                       

                      【シェーファー】

                      続いてシェーファーの万年筆を見ていきましょう。

                      モンブランNo22とは対照的に、両端が丸いスリムなデザインをしています。

                       

                       

                      こちらもブラック×控えめなゴールドトリムとなっています。

                       

                       

                      キャップはネジ式。締めた感じは少し硬めでキュッと締まる感じ。とても安心感があります。

                      クリップリングは無く、ブラックのキャップから短めのクリップが生えています。

                      クリップには「SHEAFFER'S」の刻印。

                       

                      キャップリングは太めのゴールドリングで、こちらには刻印はありません。

                      とてもシンプルな印象を与えています。

                       

                       

                       

                      【ニブ/シェーファー】

                      続いてニブです。

                       

                       

                      とてもインパクトのあるニブ形状をしています。

                      「トライアンフニブ」と呼ばれるペン先は少し反った形をしています。

                      トライアンフとはチューリップの品種で、その形が似ていることから命名されました。

                      ペン先はパラジウムシルバー合金製でカーボン転写の筆圧にも耐えるとされています。

                       

                      ペン先が反っているためにペンタッチが非常にやさしく、すらすらと文字を走らせることができます。

                      インクはパーカーのブラックを入れているのですが、パーカーブラックの濃いインクととても相性がいいように思います。

                      軸も軽く、レポートを書いた際も全く疲れることなく書き続けることができました。

                      日本語の止め・はね・はらいや、複雑に曲がる漢字を書くのにトライアンフニブは適していると思います。

                       

                       

                      横や斜めから見た、このニブのデザインがなんとも愛らしいではないですか!

                      ニブの刻印は「SHEAFFER'S MADE IN USA

                      さりげなくバイカラーニブなのもポイント高いです。

                       

                       

                       

                      【タッチダウン吸入機構/シェーファー】

                      さて、尻軸に目を向けてみましょう。

                      シェーファーが1950年に開発した、空気圧を利用するニューマチック式の改良型であるタッチダウン式吸入機構。

                       

                       

                      このタッチダウン式のインク吸入機構を搭載した尻軸は、継ぎ目が分からないくらいピタリと胴軸と合わさっています。この軸の一体感は見事という他ないです。

                       

                      尻軸を反時計回りに緩め手引き出すとタッチダウンチューブがお目見えです。

                      いっぱいまで伸ばしたら、ペン先をインクに浸けて尻軸を一気に押し込みます。

                       

                      30秒ほどそのままペン先をインクに浸けたままにしてインクが吸入されるのを待ちます。

                       

                      あとは尻軸を締めてペン先の余分なインクを拭き取り、インク吸入完了です。

                       

                      尻軸を押し込んだ後しばらくそのままにするのは、押し込んだことにより中で潰れたゴムサックが復元する=インク吸入するのを待つためです。

                       

                      尻軸を押し込む=軸内を加圧する→胴軸の穴によって胴軸内が減圧=インク吸入

                      という仕組みです。

                       

                       

                      尻軸付近に小さな丸い穴が開いているのはこのためなんですね。

                       

                      こちらもNo22と同じく、小さな軸の中に複雑なインク吸入機構を組み込んだ傑作といえます。

                      同じ機構を持つシェーファーの万年筆に、ペン芯からストローのようなパイプを出しペン先をインクに浸けずにインク吸入できるスノーケル式というものもあります。

                      ぜひこちらも試してみたいものです。

                       

                       

                       

                      さて、今回は二本のヴィンテージ万年筆をレポートしました。

                       

                       

                      モンブランNo22は現代まで受け継ぐピストン吸入式を備えた非常にコンパクトな万年筆でした。およそ58年ほど前の万年筆ですが現在でも使用可能なこと、そして今使っても書き心地が新型の万年筆に勝るとも劣らないこと。

                      コストを惜しまずにいいものを作ろうとした先代のクラフトマンシップが宿っていました。

                       

                       

                      一方、シェーファーのタッチダウン式万年筆も正しいメンテナンスが施されていれば、ずっと使い続けることができる一生モノの万年筆といえます。

                       

                      タッチダウン式はとにかくインクの吸入が簡単!尻軸を伸ばして戻すだけという快適さはやみつきになります。特徴的なトライアンフニブも堅牢な作りで筆記中も安心感があります。チューリップのようなペン先はずっと眺めていても飽きません。

                       

                      ヴィンテージ万年筆を使い、筆記具の歴史に思いを馳せるのも万年筆の楽しみ方のひとつと言えましょう。

                       

                      それではまた。

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