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経年変化+万年筆の楽しさ!全てを一本に凝縮したカヴェコ ブラス スポーツ 万年筆 レビュー

2024年1月23日

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みなさんこんにちは。

 

今回も万年筆の記事です。

メーカーはカヴェコ。今月2つめのカヴェコ記事となります。

 

8月末から増え始めたカヴェコスポーツシリーズの万年筆。その後もちょくちょくと買い続けかなりの本数に…。

リーズナブルな価格が魅力のカヴェコスポーツですが、ラインナップには少し値が上がる金属モデルがあります。

 

この金属モデルがまた所有満足度の高い仕上がりを見せていて、コンパクト、精密感、重量、そしてしっかり書ける(ここ重要です)が揃っており、ガジェット好きにもお勧めの万年筆となっているのです。

 

金属モデルのカヴェコスポーツは、今までアル(AL)スポーツを中心にレビューしてきましたが、実は結構前からもう一つの金属モデルも使用しており、良い感じになってきたのでレポートしていきたいと思います。

 

 

カヴェコスポーツ金属シリーズの上位モデル「カヴェコ ブラス スポーツ 万年筆」。

真鍮無垢製で重量感のあるスポーツです。カヴェコスポーツにハマりだしたら必ずと言っていいほど手に入れるであろうブラススポーツ。

 

今回はそんなブラススポーツの魅力に迫っていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

なぜ人は真鍮に惹かれるのか

さて冒頭で触れたとおり、カヴェコブラススポーツは真鍮無垢のボディを持つ上位モデルのカヴェコスポーツ。その一番の魅力は経年変化ではないでしょうか。

 

なぜ人はこの真鍮という素材に惹かれるのでしょう。

 

真鍮の経年変化は表面の酸化によって起こります。いつも傍らにあって手で使う道具だからこそ、日に日に味わい深く変化する様を楽しむことができるのです。

 

 

 

買いたての頃は表面が磨かれた状態でピカピカに輝いていますが、空気と触れ、人の指と触れることで時間をかけて色濃く鈍い光を返すようになります。

 

真鍮無垢はただ単に色が濃くなるのではなく、時間と共に様々な表情が表れ、刻一刻と変化し続けます。

それはまるで生き物のようではないですか。

 

 

手元のブラススポーツも部分によっては青緑色に光を反射し、買いたてのピカピカだった頃とはまた違った一面を見せてくれています。

 

 

 

真鍮製の文房具の種類は様々。

私の身の回りにも筆記具に限らず様々な真鍮の道具が溢れています。

 

【写真の真鍮製文房具】

FUTAGAMI ペーパーウェイト三角

②インド製のハサミ(メーカー不明)

Chohana 真鍮の竹尺

DUX リングシャープナー 4240-R

KUM Inoxメタルシャープナー

DUX 4322N シャープナー

⑦カヴェコ ブラス スポーツ(Kaweco BRASS Sport) 万年筆

⑧フィッシャー ブレット338 ボールペン

 

 

そして真鍮は文房具に限らず、生活雑貨やキッチン雑貨、アクセサリーなど、それこそ身の周りにあるほとんどのアイテムに置き換えられるほど、今や生活の一部として浸透していると言えるでしょう。

 

ずっと使い続けることで様々な顔を見せてくれる真鍮文房具。

冷たいはずの金属が使い倒すことで何故か温かみを帯びてくる不思議な素材。

 

手元に一つ置いておくだけでその道具を使うという行為自体が楽しみになり、長きにわたり使っていくことでかけがえのない相棒になることは間違いありません。

 

それでは次項で、そんな味わい深い「カヴェコブラススポーツ万年筆」を見ていきましょう!

 

 

 

カヴェコ ブラス スポーツ(Kaweco BRASS Sport) 万年筆

万年筆やボールペンという道具を考えた時、真鍮という素材のあり方はインナーに使われる補強素材であったり、重量をコントロールする部品であることがほとんどです。

 

しかしブラススポーツは真鍮を全面に押しだし、真鍮が万年筆そのもの。

筆記具は軽くて丈夫な樹脂がメイン素材として進化してきましたが、総金属の重たいボディはその真逆を走っている異端な筆記具と言えるのかも知れません。

 

 

キャップには「Kaweco BRASS Sport」の刻印。

ズシリと重いそのボディは携帯時の全長がわずか108mm。小さくても存在感抜群!

 

 

スポーツシリーズではスペック上唯一の「ペン先ユニット交換対応」「ミニコンバーター2対応」という豪華さ。この簡単なペン先交換とミニコンバーター2対応は、万年筆の面白さを何倍にも拡張してくれます。

 

 

基本的にカヴェコスポーツシリーズはキャップ径(形状)が同じため、クリップNやエイトシェイプクリップが装着可能。

やはり一番相性のいいブロンズクリップNを着けたいですね。

 

このブロンズのクリップNもブラスと同じく経年変化が楽しめます。

形はお馴染みの鰻クリップですが、さしずめ「どぜうクリップ」とでも言いましょうか。そんな色合いになっています。

 

 

ペン先はカヴェコスポーツ万年筆共通のペン先。

小さなニブですがインクフローも良く、書き味は一級品。

デフォルトは字幅Mですが、ペン先を捻ることで脱着可能で好きな字幅に簡単に変更することができます。

 

 

キャップを尻軸にポストするとサイズは約128mmに。通常の万年筆同様の長さで快適な筆記ができます。

ブラススポーツはさらに通常のスポーツよりも重みがプラスされ、自重にまかせた楽な筆記が可能。

 

 

筆記感には若干個体差がありますが、手元のブラススポーツは右上から左下への線が細く出て、書き方によってはカリグラフィー的な文字を出すことがあります。

 

それもまたカヴェコスポーツの面白さ!

 

 

 

真鍮ボールペン「フィッシャー ブレット 338」と比較

続いて、同じ真鍮ボディを持つボールペン、フィッシャーのブレット338と比較していきたいと思います。

比較といっても万年筆とボールペンのため、こちらは見た目やサイズの比較となります。

 

 

 

まず全長はほぼ同じで、携帯時のサイズはブラススポーツが108mmに対して、ブレット338105mm

筆記時には、ブラススポーツが128mm、ブレット338109mmとなります。

 

ブラススポーツのキャップが角張っているのに対してブレット338はマグナムの薬莢を利用しているため流線型のボディ。同じ真鍮文房具といえこの違いが面白いですね。

 

 

 

キャップを外すとこの通り。

どちらもキャップで隠れている部分は真鍮本来の輝きを多少残し、キャップを外すだけで経年変化の比較が楽しめるという、なかなか粋な筆記具達です。

ちなみにブラススポーツは「どぜうクリップ」を外しています。

 

 

やはりどちらも一番触れるキャップに色濃い経年変化を感じますね。

ブラススポーツもブレット338もキャップの一部に変化によるグリーンの金属光沢が見えています。

 

どちらも手のひらに収まるほどコンパクトな筆記具で有りながら、ズシリと重く、筆記具として十分な機能を持っている。

可愛くて仕方ありません!

 

 

 

カヴェコスポーツ同士で比較

最後はカヴェコスポーツシリーズで比較していきます。

 

並べてみて初めて気付いたことなのですが、一見デザインやサイズが同じと思えるスポーツシリーズでもわずかな違いを見つけることができます。

 

 

左からカヴェコALスポーツナイトブラックエディション、ブラススポーツ、クラシックスポーツ。

そうです、ブラススポーツの全長が他の2本よりも長いのです。

 

今回初登場のクラシックスポーツは全長106mm。エイトシェイプクリップの位置もありますが、ブラスト比べて随分小さく見えます。(身長差はわずか2mmですが)

このクラシックスポーツもグロッシーな軸とゴールドのロゴ・クリップの組み合わせが好きなんですよね。

 

 

しかしキャップを外すと同じ身長になります。

それにしてもまるで「ろうそく」のような胴軸です。尻軸の一段シェイプされたデザインと首軸のくびれがチャームポイントでしょうか。

 

カヴェコスポーツの変更可能なペン先はここにあるブラック・ゴールド・シルバー(いずれもスチールペン先)と、バイカラー・ゴールド(共に金ペン)の全5種類。

うーむ、いつかは金ペンも着けてみたい。(高いんですよね…)

 

 

話は変わってクリップの比較です。

 

 

 

クラシカルな趣のクリップNは4種類。写真にある3つの他にゴールドもあります。

クリップの先が魚の尻尾のように見えるので勝手に「鰻クリップ」と呼んでいるのですが、色によって左からしらすクリップ()、鰻クリップ()、どぜうクリップ()と呼び分けています。

 

 

しらす、鰻、どぜうそれぞれをブラススポーツに装着するとこのような感じになります。

しらす()も天冠のロゴマークと合っていてなかなか。

()はキャップのメーカーロゴとマッチします。クリップでオリジナリティを出すのも面白いかも。

 

経年変化が楽しめるのはどぜうクリップのみ。

ちなみに装着方法は天冠の方から真っ直ぐ差し込むだけです。

 

 

 

その天冠を比較すると、キャップの径も最もベーシックなクラシックよりもブラスの方が太めに作ってあることが分かります。(太く見えるのは天冠の円柱部分のみでキャップの胴自体は同じ径)

 

 

最後に今手元にある一部のスポーツシリーズで書き比べてみました。

下の2本のスポーツ以外はすべて字幅Mです。

 

小さい万年筆ですが色々なメーカーのインクを入れて楽しむことができます。

ミニコンバーター2で吸うのもよし、欧州規格のカートリッジを装填して楽しむもよしです。

 

字幅についてはペン先変更で自由に換えることができますが、MもFもそれほど変わらない様子。

EFで思い切り細い文字を楽しんだり、逆にカリグラフィーペン先に付け替えても面白そうです。

 

 

さて、今回はカヴェコスポーツの上位モデル「カヴェコ ブラス スポーツ 万年筆」をレビューました。

 

 

 

スポーツのラインナップの中では今のところ唯一経年変化を楽しめる唯一無二の存在なだけに、満足感も高く、コンパクトなボディと相まって常に持ち歩きたくなる逸品です。

ブラスの満足感がここまで高いとスターリングシルバー軸の発売が待ち遠しくなります!

 

次々と増えていくカヴェコスポーツですがまだまだネタは尽きませんので、ちょくちょく記事にしていきたいと思います。

それでは今回もお読み頂きありがとうございました。

 

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